叔父と叔母の神経が分からない。
アラフィフの叔父とデキ婚してお嫁さんに来たアラフォーの叔母がいる。
叔父は結婚の話が出ても誰にもこの叔母を紹介しなかった。
義母である祖母すら結婚式の日が初対面(祖父は難病で入院していた)。
式前の親族紹介があったにも関わらず、披露宴後のお見送りで祖母や他の伯父伯母達を指差して「この人誰ぇ〜?」とのたまう。
それだけでも非常識だと思うが、たまげたのは結婚から二年後の祖父の葬儀の時。
まず服装が喪服ではなく、黒くツヤツヤなサテンのワンピースとベロアのジャケット。鞄はヴィトンの白いモノグラム。
身に着けていた真珠は濃いピンクのベビーパール。
そんな格好で参列させる訳にいかないので、せめて母が自分の着ていた喪服のジャケットを着るように差し出したんだが、「お構いなくぅ」と聞きやしない。
叔父も叔父で、ちゃんとマナー分かってるはずなのに何故叔母に喪服を用意しなかったのか理解に苦しむ。
二歳になる従弟はやんちゃで葬式中に走り回ってるっていうのに止めないし、車の行き交う駐車場に飛び出してもニコニコして見てるだけ。
私が連れ戻さなかったら轢かれてただろう。
法宴でも従弟が別テーブルの寿司桶に手を突っ込んでようが、叔父が挨拶回りをしてようがひたすら食べてるだけ。
私がお客様にお酌をしていたら「私にもくださーい」。
大伯父(結婚式には不参加)から「あなたはどちらさんかな?」と聞かれたら、「私ぃ、A子っていいますぅ。」で会話終了。
お酌しろとは言わんが、自己紹介くらいして回れよ。
叔父にこっそり注意しても「A子は頭が悪いから注意しても分かんないんだよ」。
私に言わせりゃ見てるだけのお前も馬鹿だよ。
高学歴高収入な叔父が、若くはないし見た目も頭もお世辞にも人並みとは言えない女に引っかかって可哀想だと祖母は嘆いていたけど、十分釣り合いが取れてる夫婦だと思った。