相模原市で大型犬「ボルゾイ」がブリーダー宅から逃げ出し、四十人態勢の捜索の末に保護され
る"大捕物"があった。捕まえようとする相模原署員からも逃げたが、署員の「お座り」のひと声に
瞬時に従い、無事飼い主のもとに戻った。

「事件」は五月十七日午後八時ごろ。同市弥栄のブリーダー(51)方からミーシャ(メス、二歳、体
長約八十センチ)が逃げた。ブリーダーは「大型犬のためトラブルになりかねない」と近くの交番に
相談、同署は当直員約四十人で捜索した。

翌十八日午前二時ごろ、自宅から約一キロ離れた路上でミーシャを署員が発見。「止まって」と
叫びながら追い掛けたが、二百メートルほど逃げた。だが、署員の口から飛び出した「お座り」と
の命令に素早く反応。ブリーダーが駆け付けるまでの十分間、前足をピンと張って腰を下ろした
姿を崩さなかったという。

ミーシャは九日にドッグショーに出場予定で、訓練を重ねてきた。ブリーダーは「迷惑を掛けた」と
恐縮しながらも「命令に従う賢さを実感、大会は期待できそう」と話していた。