説明しよう!!!
水田での代表的な雑草であるヒエを例に考えてみる。ヒエは、イネと同じイネ科の作物であるので、ヒエに効く除草剤であれば、イネにも何らかの影響があるのは間違いない。
では、どうやってイネに害がなく、ヒエだけを枯らすことができるのか?
多くの除草剤が、ヒエとイネの生長点の位置の差を利用している。水稲除草剤の多くは、湛水状態で処理された後、田面水を介して、水田土壌の表面に
処理層(除草剤の有効成分を含む土壌の層)をつくる。移植栽培の場合、イネは育苗されて本葉が2枚とか3枚出た段階で植え付けられるため、
根っこや生長点は土の中にあり、イネの生長点は除草剤の処理層にあたることはない。
しかし、ヒエの場合は、土の中の種子が発芽すると、弱々しい芽とその芽の基部にある大事な生長点が除草剤の処理層に触れることになり、枯れてしまうことになる。
また、除草剤が処理された段階で既に発芽し生育しているヒエの場合でも、その生長点は土壌表面つまり処理層に近いところにあるため、除草剤の影響を受け、枯れてしまうのである!!!