<閉会中審査>監察を「隠れみの」 野党、稲田氏招致求め (毎日新聞) - Yahoo!ニュース
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南スーダン国連平和維持活動(PKO)派遣部隊の日報問題に関する10日の衆参閉会中審査では、
焦点だった稲田朋美元防衛相が陸上自衛隊の日報保管の説明を受けていたかについて、
真相は明らかにならなかった。
政府側は特別防衛監察の結果が公表されていることから「監察の過程についての説明は差し控える」と繰り返し、監察を「隠れみの」に説明を回避。
疑惑解明には程遠く、野党は出席しなかった稲田氏の国会招致を強く要求している。

 監察を実施した防衛監察本部に陸自が提出した文書には「稲田氏への報告」が記載されていた。一部報道で、
稲田氏が2月13日に陸自幹部から報告を受けた際の手書きメモの存在が浮かび上がった。
この中で、稲田氏が「明日(定例記者会見で)なんて答えよう」と発言したとされる。

 このメモが存在するか追及された小野寺氏は「監察で入手した資料は、監察手法を類推され、対策を講じることを容易にする。
監察対象が監察への協力をちゅうちょし、監察業務に支障を来す恐れがある」などの答弁でかわし続けた。

 2月13、15両日、稲田氏と幹部との会合に同席した前統合幕僚監部総括官の辰己昌良審議官も「私の証言は途中過程。
過程の情報は不開示にあたる」と答弁し、説明を避けた。

 民進党の後藤祐一氏は「特別防衛監察をしてしまえば、答弁を差し控えることができるのか」と批判したが、
政府側の答弁姿勢が変わることはなかった。

 稲田氏への報告の有無が不明であるにもかかわらず、小野寺氏は「稲田氏により公表の是非に関する方針決定や
了承がなされたことはなかった」と繰り返し、稲田氏が隠蔽(いんぺい)を指示した形跡がないことを強調した。

 民進党は、特別防衛監察による真相解明は不可能だとして、第三者機関を利用した調査などを求めたが、
小野寺氏は必要がないとして拒否した。同党の福山哲郎氏は「防衛監察の信頼性はない。
政府が本当に疑惑を解明する気持ちがあるのか、はなはだ疑問で残念だ」と語った。