クラッシャー・バンバン・ビガロはまさに、「ザ・プロレスラー」だ
実際の彼はその巨体や刺青のイメージとは異なり、非常に紳士的で優しい男だった
しかし、トップ・ヒールとしてリングに上がっている彼は、
そのイメージを壊してはならないとの思いから私生活でもあまり近所に姿を現さず、
たまに人に接する事があっても無頼にふるまっていた

ある日、ビガロ宅の近くで山火事が発生
まだ山中に子供が取り残されており、レスキューもまだ暫く来ない事を知ったビガロは一人、
勢いを増して燃え始めた山の中に飛び込んで行き、
数十分後に子供を抱きかかえ山から降りてきた
ビガロはその巨体のかなりの範囲に重度の火傷を負っており、
病院に救急搬送 子供は軽傷だった

救出された子供の話によると、山を降りる際、ビガロはその巨体で炎から子供を守り、
その体に炎が燃え移っても足を止めずに
子供に優しい励ましの言葉をかけ続けたという