川名

やとってもらえよ



勝村周一朗はMMA(総合格闘技)の老舗団体である修斗の元世界王者にして、神奈川でジム「グランドスラム」を計5店舗持つ経営者兼指導者である。RIZINでは所英男のセコンドとしてもおなじみだ。

 また2013年からプロレスラーとしても活動を始め、いくつものタイトルを獲得。さらに今年12月、新たな会社を設立した。株式会社勝運。勝村運送を略した社名で、軽貨物を扱う。

 格闘技以外の会社を作ることは、以前から考えていたそうだ。理由の一つは、選手のため

一般的には、下請けは個人で動くフルタイムの仕事。勝村の会社では、1人分の仕事量をチームで分け合っている。

「午前中、運送の仕事をして午後に練習をする組と、午前中が練習で午後が仕事の組と。それだと収入も半分なので、足りない分はインストラクターの仕事も細かく分担するという形ですね。それならまあまあ生活していける。半日の仕事プラス、ジムでの指導が1日1クラスくらいであれば、練習する時間も十分取れます」

 実際に仕事を進めてみた感触として、やはり運送の仕事は格闘家の体力が活かしやすいと勝村。一方で「きつすぎない」というのもメリットだそうだ。

「格闘家を目指しながら土木系の仕事をする人もいるんですけど、体力的にはけっこうきついんですよね。その体力を練習に使ってほしいという面も出てきてしまう」