佐藤嘉洋の見解

彼らが主戦場とするイベントが違うから難しいでしょうね。
高田延彦RIZIN統括本部長がツイッター上で突如、武尊vs那須川天心を呼びかけていましたが、
これは年末のRIZINでこのキラーカードを実現したかったからではないでしょうか。
高田さんは『大人の事情』というのを持ち出して発言しておりますが、
RIZINはそもそも総合格闘技のリングですし、立ち技の試合は基本的には組まない方針のはずです。

那須川選手は格闘家として万能の才能を発揮しており、
総合格闘家としてもデビューしているのでRIZINのリングに上がることはあるでしょう。

しかし武尊選手はK−1を何がなんでも盛り上げたいという思想の持ち主。
RIZINのリングに一度は上がっているものの、
その後はK−1ルールの試合がRIZINの本戦クラスで組まれることもなかったので、
いきなりまたそのリングに上がることは現実的ではありません。

武尊VS那須川天心を大晦日に単発勝負でするよりも、どちらかが主戦場とするリングで、
あるいはどちらかが希望するリングで1年かけて闘い続け、結果を出し続け、
満を持してリング上で対峙するほうがもっともっと盛り上がる…
また、そうすべき黄金のカードだと確信しております。

それでも『今年やらなきゃ意味がない!』という、いささか強引な関係者がいるとするならば、
このカードを組むべく様々な準備をしてこなかった時点で、
歴史に残るふたりの偉大なファイターに失礼な行為をしていると言えます。

自分が脚本家なら、絶対に単発では終わらせません。
両者に対して最高のストーリーを用意し、最後はリング上で両者に至高のクライマックスを描いてもらいますね。
さいたまスーパーアリーナが超満員になって埋まるのではないでしょうか。