首都圏のカトリック男子校は栄光学院、聖光学院、暁星、サレジオ学院の4校だけ。
この高校で上智の推薦規定が定める評定点の成績をとっている生徒は 上智を目標にせずさらに上位の国公立大学を目指す。
よってカトリック推薦を使用する生徒は女子高生がほとんど。そしてその多くが文系学部志望。

2016年のカトリック推薦入試の合格者は女子227名に対し男子は17名にすぎない。
さらにカトリック推薦による理工学部の入学者は9名のみ、(そのうち6名は物質生命理工学科)
上智大理工学部は女子より男子の志望者が多い。
理工学部にカトリック推薦や教育提携校推薦(上智福岡、静岡サレジオ)で入学する学生は文系学部と異なり、ほとんど存在しない。

上智大学理工学部学生の4割以上が指定校推薦で入学。
上智大学理工学部の指定校推薦枠が多くある高校は國學院久我山、鎌倉学園、桐蔭学園、春日部共栄、川越東、日大系列の各附属高校など。
鎌倉学園のような臨済宗建長寺派の仏教系の学校にも理工学部だけで毎年4名もの推薦枠を与えている。

上智大学の指定校推薦は課外活動など、1回限りの学力試験では評価しがたい資質・能力を調査書や推薦書等による判断を重視すると指定高校に伝えている。
結果的に推薦されてくる受験生の多くは、これらの学校の強豪運動部に所属している。かつ理系クラスに在籍していたという生徒が多くなっている。

また一般入試で進学校から上智大学理工学部に入ってくるのは、暁星、桐朋、城北、本郷、芝、市川など部活制限がない高校で、運動部に熱中しすぎてしまった生徒達が多い。

上智大理工は学生数が少ないことが幸いしている。
各研究室、担当教員あたりの生徒数は4人前後とかなり少ない。
これは国立大学レベルで、私立では早慶理工くらい。
研究設備は修士レベルではまあ問題ない。
修士課程へは学内推薦で行く人がほとんど。
成績が良く、4年次に希望の研究室へ配属された人はほとんどそのまま進学する。
他大学院に進学する人は、より高い研究設備を求める人が多い。

大学院まで行けば推薦も多く、開発、技術でほとんどの学生が有名企業に進んでいる。

上智理工は2年次の秋学期から各学科が定めるコースの中から自分の専門を選択してコースに沿った履修科目を選択していく。

だから4年で研究室に配属される際、選択する研究室はある程度、絞られているから選択の幅が広いということはない。
他のコースや他学科の学生の枠を設けている研究室も多いから、成績優秀であれば、今まで履修してきたコースと異なる研究室に入ることも不可能ではない。

どこの研究室も4年の学部生は4人前後。
人気のある研究室は8人前後の大学院生(修士、博士)や
場合によっては共同研究者、ポスドクがいるときもある。
上智理工は外国からの留学生も多いことから、研究室の半数は海外の留学生ということもある。(特に中国)

上智大学の場合、理工学部の学生数は全学生の13%に過ぎないが、理工学部の教員数は全教員の23%で約四分の一を占める。
また、文系の大学のイメージが強いが教育研究費用は理工学部に多く投入されている。
さらに、直近の上智大学学長は2代続けて、理工学部から選ばれている。
体育会の運動選手にも理工学部在籍の選手は多い。
大学の学内での存在感は大きいものがある。