かなりややこしいなー。
以下を受験前に理解できたら、それだけでかなり頭いい。
適当にやってもマーチくらいは受かる頭があるはずだ。

1.実際には、早慶レベルともなれば英語や社会で母語の高い能力が問われるため、国語が増えたくらいでは難易度に大差は出ない。小論文があるならまず同等。
ただし、これは「早慶の難易度の差がない」というのではなく、英語と社会と国語すべてに若干の難易度の差があり、概して早稲田のほうが難関。
あくまで早稲田が難しいのは国語があるからではなく、全部の高いレベルが要求されるためだ。

2.慶應の方式でも「受験生の学力」は充分にチェックできる。当局が言うように、高度な英文を解かせれば読解力や語彙力はある程度測れる。
ただし「大学の難易度」をチェックできるかとなると、話は別。
現代文は偏差が小さく出るため、たとえば英語の上位1%は偏差値70前後になるが、国語の上位1%は偏差値66程度になる。
そのため国語を抜くと、名目上の偏差値が1〜2程度上がる。

3.2の構造だから、英語70 国語64 社会70 の受験生が早慶を受験すると、予備校の合否判定DBには早稲田の偏差値は「68」、慶應の偏差値は「70」で登録される。
これをマクロで見ると、ごく小数ながら国語だけが極端に低学力の学生がいるため
早稲田の偏差値68x3 ≧ 慶應の偏差値70x2 くらいの感覚になる。
河合塾のデータは大体このように反映されている。

4.早稲田のほうが難関ではあるが、だからといって早>慶ではない。
W合格の際に慶應が選ばれていること、国立受験者が受けやすい方式があることなどで、実際には均衡している。
また、一般的な受験生が目指すなら、5.のように早稲田のほうが狙いやすい。

5.「慶應専願」がコスパが一見よいのに実際には少ないのは、
変則的な受験科目が多く、慶應型に特化すると上智やマーチ看板の併願が絶望的となり、背水の陣となるため。
多少難関でも、早稲田型なら、優れた滑り止め候補を多数確保できる。
だから『ビリギャル』があれだけ流行っても、真似をして1教科番長になる人は殆どいなかった。
つまり「慶應の専願型の難易度は、一週回って結局高い」ということになるが、傾向が合う人は狙い撃ちできる。