首都圏にはカトリック系の高校は多くあるけど、共学校はほとんどない。
カトリックは修道会運営の学校は世界的に見てほとんどで
それは男女別学が主流。
男性修道会付属の男子学校、女性修道会付属の女子学校。

首都圏のカトリック男子校は栄光学院、聖光学院、暁星、サレジオ学院の4校だけ。
この高校で上智の推薦規定が定める評定点の成績をとっている生徒は 上智を目標にせずさらに上位の国公立大学を目指す。

よってカトリック推薦を使用する生徒が女子高生がほとんど。
そしてその多くが文系学部志望。
上智大学は全体的に女子学生は公立高校出身より私立の中高一貫校の女子高出身者が多い。

上智大理工学部は女子より男子の志望者が多く、カトリック推薦だけでは賄えない。
よって上智大に進学実績のある共学や男子校に指定校推薦の枠を与える。

上智大学の各運動部のホームページや各連盟の選手紹介を見ると、他の大学と異なり各運動部で理工学部在籍の選手の活躍が目立つ。
硬式野球部なんかは主力打者は桐光学園出身の理工学部の学生だし、主力投手の3人は全員、理工学部在籍。
ラグビー部も國學院久我山、本郷、茗溪学園などのラグビー名門高校出身の理工学部在籍選手が活躍。
アメリカンフットボール部も全国優勝した佼成学園から何名も理工学部在籍選手として登録されている。
陸上部の選手で、今年、学連選抜で箱根駅伝にエントリーまでされた上智大学の選手も理工学部の選手。
上智大学においては理工学部は全学生の1割程度の学生数なのに総合大学の運動部としては異例で何名もチームの主力選手が理工学部に在籍しているのである。
学生数5000人以上の文系・理系の両方の学部がある首都圏の総合大学でスポーツ推薦制度がないのは3つの大学しかない。
「学習院大学」「成蹊大学」そして「上智大学」の3大学である。

高校からスポーツ推薦で有望選手が入部してくる高校の場合、付属中学からの入学組の運動部員で理系クラスに在籍している生徒たちはなかなかレギュラーになれない。
そんな子たちが上智の理工学部の指定校推薦を使ってくる。
上智大学の比較的強い運動部は理工学部在籍のそんな選手が支えている。
高校ではなかなか活躍できなかったからスポーツ推薦がなく、また付属高校からの内部進学組がいない上智大学なら活躍できそうだ。
と考えたというのもあるかもしれない。
また一般入試で進学校から上智大学理工学部に入ってくるのは、暁星、桐朋、城北、本郷、芝、市川など部活制限がない高校で、運動部に熱中しすぎてしまった生徒達が多い。

スポーツ推薦の多い早慶を敬遠して運動部で活躍したい理系の子が上智理工を志望することが多い。

強豪高校へスポーツ推薦で入学した有力選手たちは大学へもスポーツ推薦で強豪大学へ進学していく。
早慶のようなスポーツ強豪大学では野球やサッカーのようなメジャー球技だと理工学部の選手は少ない。
ラグビー、アメフトになれば公式戦に出場する理工学部の選手は時々いるが、その半数以上は早大学院、早稲田実業、慶應義塾高校のような附属・係属出身の内部生。

私立の文系学部と理工系学部が併せ持っている総合大学において理工系の運動部員の活躍が目立つのは上智大と成蹊大のみである。