子の学力と親の経済力、相関関係があるって本当?

L25世代が結婚を考える時お互いの経済力は気になるもの。自分たちの生活の安定が叶うかもポイントですが、
将来子どもが生まれた時に「良い教育を受けさせたい」と思うと、相手にある程度の年収を求めるか、
自分が仕事を続けるか…悩んでしまうのは致し方ないことかもしれません。

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現に、親の年収と子どもの学力に相関関係があるとする調査もあるようです。
お茶の水女子大学「平成25年度全国学力・学習状況調査」の「世帯収入(税込年収)と学力の関係」によると、
たとえば小6国語Bの学力テストの結果をみても、親の年収300万円から400万円の場合は45点であるのに対して、
800万円から900万円は57.6点と大きく開きがある結果に。必ずしも直線的に比例はしないものの、
「概ね世帯収入が高いほど子どもの学力が高い傾向が見られる」と報告されています。

こうした“格差”はなぜ生じてしまうのか、子どもの教育格差解消を目指す活動を展開する、
公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン代表理事の今井悠介氏に聞きました。

「子どもの学力が親の経済力に左右される理由は明確になっておらず、所得のみで切り分けられることでもないとは思います。
しかし、所得が低いほど教育費の負担と子どもに様々な“体験”をさせることが難しく、それが何かしら子どもの学習に影響を与える可能性は否定できないでしょう」(今井氏、以下同)

とはいえ、日本には義務教育の制度があるため、裕福ではない家庭環境でも子どもの努力や資質次第で、高い学力を身につけることもできるのでは?

「もちろんそういう子もいます。しかし、先ほどのお茶の水女子大学の調査によると、
親が『高学歴・高所得』で全く勉強していない児童と、『低学歴・低所得』で毎日3時間以上勉強している子を比較すると、
学力テストの正答率は前者の方が上回っていました。この結果からみても、学校外で3 時間以上勉強しても、
学力テストの成績を追い越すことが難しいほど、学校+αの体験が与える影響は大きいようです」

http://www.news-postseven.com/archives/20161119_468289.html