精神疾患で退職した従業員を訴えた会社が敗訴…逆に慰謝料支払う羽目に
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 IT会社がうつ病で退職した元社員の男性(28)を相手取り約1270万円の損害賠償を求めた訴訟で、
横浜地裁(石橋俊一裁判長)は30日、「不当訴訟によって男性が精神的苦痛を受けた」として、
逆に会社に110万円の支払いを命じた。

 判決などによると、男性は2014年4月、神奈川県内のIT会社に入社したが、
長時間労働や上司のパワハラが原因でうつ病となり、同12月に退職した。
会社が15年5月に「詐病で退社して会社に損害を与えた」と提訴してきたため、男性も反訴した。

 判決は「会社側が主張する損害は生じ得ない」と指摘。訴状が届いた直後から不眠を訴えるようになるなど
男性が精神的苦痛を受けたと認定した。男性の弁護士は「退職後の報復的な損害賠償請求は労働者を萎縮させ、
『辞められない』被害を生む」と話した。