酷暑の東京五輪は必至?「秋開催」できない切実な理由
https://dot.asahi●.com/aera/2015083100025.html?page=1
最大の理由は、テレビの放送枠で人気プロスポーツとの争奪戦を避ける狙いがある。
秋は欧州ならサッカー、米国は大リーグが佳境を迎え、アメリカンフットボールのNFLとも競合する。
夏ならスポーツ界の「繁忙期」ではないため、放送枠を確保しやすい。

逆に言えば、10月に五輪が開催されても、今のような天文学的な放送権料なんて払えない、という理屈である。
それほど、テレビマネーの威光は絶大なのだ。IOCの繁栄を支える最大の収入源である放送権料は、10年バンクーバー冬季五輪と12年ロンドン五輪で計約39億ドル(約4690億円)。
IOCは収入の9割を各国オリンピック委員会や各競技の国際連盟などに還元している。巨額の補助金を受け取る側からは異を唱えにくい。



焦点:東京五輪、なぜ真夏に開催か 猛暑で懸念高まる
https://jp.reuters●.com/article/summer-olympics-tokyo-idJPKBN1KK09D
1964年に初めて東京で夏季五輪が開催された時期は、比較的涼しくて湿度も低い10月だった。4年後のメキシコ五輪も同じく10月に行われた。
だが過去30年にわたり、ほとんどの夏季五輪は7、8月に開催されている。テレビ局が大会を取材する上で理想的な時期と考えているからだ。

この時期は五輪以外に世界的なスポーツイベントが少なく、テレビ局はより多くの視聴者を獲得しようと数十億ドルの放映権料を支払う。
「IOC(国際オリンピック委員会)は、夏季、冬季五輪の開催時期について、米テレビ局の希望をよく分かっている」と、元CBSスポーツ社長のニール・ピルソン氏は話す。
同局は1992年、94年、98年の冬季五輪を米国で放送した。

「夏季五輪が10月開催となると、単純にその価値が薄れる。その時期にはすでにさまざまなスポーツ大会の契約が存在するからだ」と同氏はロイターに語った。