○しっかりバッテリーを据え置いた平田監督

しっかりエース及川、正捕手山口を据え置いて戦った平田監督。
秋季大会で頂点に立てたのは言うまでもなく、平田監督が掲げた
「守り勝つ野球」を貫ぬいたからにほかならない。
とりわけエース及川などの踏ん張りによって、全ての試合で最小
限の失点に抑えたことが、優勝した大きな要素である。
9回逆転サヨナラ勝ちの慶応戦の「奇跡」を起こせたのも、再三
のピンチを最小失点の1失点に抑えたからである。
今秋季大会は6試合戦って失点は6点。1試合平均1点しか取られ
なかった。
最高失点も3点以上取られた試合はない。大量失点を許さなかっ
たことが、守備からリズムをつくり、終始横高ペースで試合運び
ができたと言える。
昨秋の4試合で17失点のことを考えれば、守備力の強化が見て取
れる。
何よりもエース及川ー正捕手山口のラインをチームの軸に据えて
固定することで、守備力が1段と安定すると共に、その結果、失
点も最低限に抑えることができたのだ。
昨秋の鎌学戦での15四球16失点の投壊状況は、守備の要でもあ
るエースや捕手を固定できなかったことも一要因としてある。
トーナメントの短期決戦では複数投手制が必要ではあるが、チ
ームとして明確に軸をはっきりさせることで、エースの自覚と
責任感をより一層強いものにしたのである。
それは、甲子園で石川・塩原先発で敗北したことや鎌学戦の目を
覆うばかりの投壊状況が背景にあると思われる。
春季以降、板川ー角田ラインを軸に置くことで、春・夏の制覇、
甲子園2勝をもたらしたことで、「守り勝つ野球」の自信と確信
を得たといえる。
及川ー山口ラインは、その成果と方向性を引き継いでいるので
ある。
勿論、軸に据えても、及川と山口の努力と成長抜きには優勝は
ありえなかった。