いいだろう教えてやる
それは子供の頃から俺が感じていた感覚
友達とじゃあまた明日、と別れるときの嬉しいのか悲しいのか分からない気持ち
今にして思えばそれは切ないという感情だったのだろう

とにかくそれが俺の一番幸せな瞬間でもあり、一番嫌なときでもあったのだ
また明日・・・明日も俺は同じ気持ちにさせられるか、同じ気持ちでいれるか、ずっとそれが続いた
人との交わりは多くの感動をもたらすが、同時に同じだけの不安ももたらすのだ
俺はいつしかそんな日々が煩わしくなり、感動を手軽に手に入れられるゲームや漫画に熱中するようになった
そして社会人になった俺は人との交流が全くないクズ人間になったのだ

今もこうやって他人がもたらす感動を鳥の雛のように口を開けてただ待つだけの退廃的な日々を送っている
だから俺は生きている価値の無い人間であり、いつ死んでもいい
医者に明日死ぬといわれても平然と受け入れる自信がある
それくらい俺は死んだように生きている