「逆上すると要求が通る」とかいう例えは、これが典型例か?
数年前、某政治家の公費乱用に対する第三者委員を名乗り出た検察OBが記者会見でメディアに逆上して世間を賑わせたことがあった。
でも、検察内部と違い、世間一般では通用しない。
当たり前。
弁護士として金を受け取り、外に第三者を名乗りつつ、キャリアを背景に威圧して都合の悪い意見を封じようとする。
いい筋違いだ。当然世間から疑惑の目。
また、それまでに引き受けた事件を見ると、その殆どが大物がからむ刑事事件で、これを不起訴に持って行っている。
表面的にみると「凄腕弁護士」だが、その経歴と併せると、本来向けられるべき問題点が浮き彫りになる。
今までのキャリアを背景に、検察内部にはかつての後輩や部下に働きかけて担当検事なり決済者の意思決定に働きかけ、受任事件を不起訴に誘導していると見ざるを得ない。
「李下の冠を正さず」という言葉がある。
司法判断に事案判断とは無関係の組織内の人間関係を利用したような癒着が働いては困るという考えがあれば、本来、事案を引き受けるどころから断るべきだろう。
今は路頭に迷う若い弁護士が大勢いる。彼らに道を譲り自らは世話役として後ろに控えるならまだ話は分かる。
かつては裁判所でも平賀書簡問題というのがあった。
検察は裁判所と違う、現在は弁護士、との考えからか、開き直りもいいところだ。
準司法機関の特質を無視。
検察からも「こういうことは困ります」という声も上がらない。今の倫理程度では土台無理な話だ。
それどころか、こんな考えが今のエリート検察官に進む道と当然に考えられ、沢山いるのが本当なのだろう。
偉ければ組織機能の作用を歪めるのも許容、大物事件で大金手にするのは当たり前、というのが共通した認識程度。
本来、現役の検察も社会倫理にも忠実な組織ならば、提出された意見書なりを弁護士会に見せて、検察OBによる現役検事の事件処理判断への圧力に問題を投げかけるべきだろう。
現在の検察組織内の倫理程度が知れて、完全な腐敗の域。
今の検察はシステムの自浄作用なんて機能してない。この低い倫理意識が当たり前。
実際、検察内部では、特にこの弁護士だけがおかしかったわけではないだろうに。
それどころかキャリア的には指導者だ。
事務官がおかしいのは、上も相当おかしいからだろう。