>>809
「ウィーン幻想」持ってますよ
そのエピソードは「アンドレア」ですね
「アンドレア」の作中で竹宮さんは、中学一年生でウィーン少年合唱団のコンサートを聴き
親のつきそいなしで劇場に通った、高い席を無理して買うことの価値を知った、とあります
この辺は増山さんのエピソードでしょうね
竹宮さんの友人として描かれたキャラは「千藤トモ子」
年齢不詳、半永久的音大志望生、十年来の熱心な合唱団ファンで、十代の頃独学で
ドイツ語をマスター、アルバイトで貯めた旅費で二度も渡欧、とあります
二人は来日公演で見染めた12才の少年アンドレアの天才的才能を見抜き、千藤さんは
「きみ わたしに五十万円くれる気ない?」と竹宮さんに出資を頼む
「特命全権大使特派員としてウィーンまで行ってきてあげよう」「そいでさ 調査報告書をもとにして
また50万円かせげば?」ということで商談成立
13才になれば変声期を迎えるのでその前に、ということで千藤さんが一人ウィーンに飛び、
アウガルテン宮の中にある団長さん宅に半年滞在してのアンドレア少年との交流が描かれます
千藤さんのモデルは増山さんで、お話自体はフィクションかな
実際には竹宮さん自身がウィーンに赴いてますね
その時の様子は、「ウィーン幻想」に「ウィーン少年合唱団訪問記」として文章で載ってます
旅立つ半年前から「団長に会う許可」を取る為に飛び回り、最終的には竹宮さん自身がウィーン
に行って団長の承諾を得なければ「正式な許可」とはならなかったとあるので、やはり相当
厳しい感じですね
訪問中、団長に作品を見せて「これは私の絵で、いわゆる日本の漫画というものです」と説明
合唱団を素材にして漫画を描く許可を得たそうです