今、若君は、全てわかる顔はできなくても、見えぬ時は見えるまで黙して何も言わぬ時なんだと思う。
唯を愛する一人の青年であると同時に、若君は戦国武将でもある。
じいや木村や小平太達ならどう動くであろうと考えをめぐらすように、時空を超えて尊のことも「尊はかしこくなかなか懐も深い。誰に言われずとも出来ることならば己の力を尽くす男じゃ」と信頼してると思う。
尊から、いつ、どんな斜め上から思いもよらぬボールが飛んで来るか来ないのか確証はなくても、その時がきたら最大限に活かせてみせようという腹はできてると私は信じてる。
二人を繋ぐのが唯。