【ソウル聯合ニュース】在日コリアンの歴史を研究し伝える在日韓人歴史資料館(東京都港区)は15日、同区の韓国中央会館別館のロビーで1923年の関東大震災当時に起きた朝鮮人虐殺事件の惨状を伝える史料展を開催すると発表した。

 同資料館は、日本政府の直接・間接的な関与が、朝鮮人虐殺が起こった決定的要因だという点を伝えるために展示を企画した。

 関東大震災の発生後、日本の内務省は全国の自治体に「朝鮮人の暴動」を既成事実化する内容のデマを流し、埼玉県の警察署は「不逞鮮人」による妄動があるとして、急ぎ相応の措置を取らなければならないと全国に伝えた。

 資料館はこれにより、東京や横浜、千葉、埼玉、群馬など各地で治安当局や日本人の自警団による朝鮮人虐殺が広がったと分析した。

 史料展では虐殺現場の写真やスケッチをパネルで展示しており、日本の国立歴史民俗博物館が所蔵する未公開作品で、画家の河目悌二が描いたとされる「朝鮮人虐殺の図」の複写本をはじめ、日本刀と竹やりを持って朝鮮人を検問する様子を描いた絵も紹介される。

 このほか、関東大震災の朝鮮人虐殺研究の第一人者として知られる故・姜徳相(カン・ドクサン)前在日韓人歴史資料館長の関連図書や原稿も展示される。

 史料展は年末まで行われ、2008〜14年に実施された虐殺現場の踏査の映像も公開される。

聯合ニュース 2021.09.15 17:29