ちょっとややこしいんだけど、「包茎」とは古来「真性包茎」のことのみを指す言葉だったの。
重度の真性包茎は性交のみならずただれて膿が出たり排尿や日常生活にも支障をきたすほどだったので、
治療の対象だったのよ。(江戸時代に初めて手術の記録がある)
欧米でも、例えばルイ16世にいつまでも子供が出来ないのは、彼が包茎だからということで手術を勧められたというエピソードがあるわ。

そして戦中、徴兵検査でM検が行われるようになると、(真性)包茎は徴兵からはねられるので、
それと間違われないように仮性の人たちも皮を剥く(いわゆる見栄剥きをする)ようになったの。
そういう様子を互いに見る機会が増えると、露茎がデフォルトで、仮性でも被ってるのは異常だという誤解がだんだんと根付いていって、「恥」に結びついていったの。

その間何度も「勃起時に亀頭が露出するのは病気じゃないし恥ずかしくない」という論調も出るんだけど、
「いややっぱり仮性も治療するべき」という反論も出るし、一旦根付いた恥という概念が途絶えることは難しかった。
この辺で「仮性包茎」「真性包茎」という区別が生まれたのよ。

そして戦後、美容整形ブームなどの流れを経て、高須等が男のチンポの皮に目をつけて雑誌でステマ記事を載せまくるようになるのよ。

欧米との違いはM検以降と、あっちはあっちで割礼という宗教儀式と結びついているからっていうのもあるわね。