少し前にも話題になった、新井薫子について。
82年後半からの彼女の失速は、82年組ブレイクの波に惜しくも乗れなかった、ということでしょうけど。
アイドル時代末期の、ビジュアルの変化(劣化?)もファン離れの原因のひとつよね?
特に髪型と、太りだしたこと。

4曲目の「私の彼は左きき」の、発売当時まではよかったのよ。
https://www.youtube.com/watch?v=e2YQxNv4-QI
デビュー時からのこの髪型、当時のアイドルの大部分がしていたレイヤーだけど、彼女は特に似合ってるわね。
ビジュアルはこの頃が最高潮に可愛かったんじゃないかしら。
この衣装は子供っぽいけど、凄くかわいいわね!

ところがこの曲をまだ歌っている時期に、髪型と衣装がこうなっちゃうのよ。
https://www.youtube.com/watch?v=fPN8YJvbbRw
ショート流行の兆しを意識したのか、少し短くして強めのパーマ。
彼女顔が濃いから、こんな髪型にしたら一挙に南方系よねw
衣装も、このあとの2曲で定番だったスパッツを、この段階でもう使ってるわ。
80年代後半以降ならアイドルがスパッツの衣装着ても全然珍しくなくなったけど、当時、薫子みたいにフリフリドレス着てた正統派アイドルが衣装としてスパッツはくのって、異色なことよ。
おそらく、ライバル達との差が開くばかりになっていく現状を見て、スタッフが作戦変更したのね。
奇抜な雰囲気を強調してイメチェンさせ、新たなファンをつかもう、と。
曲もテクノ歌謡でいこうと。正統派じゃもう駄目ってことね。
歌い方もこのあと変えるところを見ると、おそらくジューシィ・フルーツ並みの奇抜さを狙ってたんじゃないかしら。
実は奇抜なのが好きだった薫子本人も、かなり乗り気で。

でも髪型は失敗だと気づいたのか、すぐ元に戻したのよね。
https://www.youtube.com/watch?v=SQgjidceM4A
この状態なら十分可愛いし、曲もキャッチーで、これかなり売れるんじゃないかと当時思ったわ。
ところがこのあとすぐ、髪型がショートに。
テクノ歌謡にはショートじゃなきゃ、とスタッフは思ってたのかしら。
そういえば同期の真鍋ちえみも、テクノ歌謡デビューのためにロングヘアをばっさり、だったわね。
ウェーブがきいて重めのショート。
本人は「撫子ヘア」と称して今年はこれを流行らせたいのとヘアカタログでコメントしてた。
似合わなくはなかったけど、「左きき」でちょっとお試ししたんだから、やめておけばよかったのに。

そして問題作のこの曲へ。
https://www.youtube.com/watch?v=OzGyegUDzYg
太りだすってのはスタッフも計算外だったでしょうね。夏川りみのできあがり。
こうなるともう82年の姿とは、まるで別人に。
親衛隊の声援の大きさは82年組の中でもトップクラスだった彼女だけど・・
ファンが離れるのも仕方ないかも。
でもこの奇抜路線は、ご本人ののちのバンドデビューやイラストレーターとしての作風に、多少なりとも影響はしたと思うの。
もしそうなら、結果オーライよね。