>>863
水上勉自身が10代で寺に奉公してたのよ
そこで僧侶やその妻たちの生態を見てイヤケがさした、って過去がある。

雁の寺(若尾バージョン)は文芸作品としてかなりのできばえだった。
でも水上勉のお寺での修行経験が最も結実してるのは『金閣炎上』だと思う

金閣炎上は言わずと知れた大事件、金閣の修業僧が放火したと件をモデルにした小説
何度か映像化されてるけど、やはり小説が一番よく書けてる

水上勉って実子を手放して行方不明にしたり、女遍歴したり生き方はアレだけど、小説は名作が多いわ
邦画史上にも名高い『飢餓海峡』とか


まあ全体に裏日本の風土に根差したような陰湿というかじめじめした作風が多いから、好き嫌い別れるかも