国際的なファッション誌「VOGUE」(電子版)は20日(米時間)、来年9月に引退することを発表した歌手の安室奈美恵さんの記事を掲載した。
「日本のマドンナ」と安室さんを称し、「Jポップの女王」として音楽をはじめ、ファッション、生き方など、人々や日本社会に大きな影響を与えた25年間の足跡を紹介している。

 「スターの座の黄金則は、観衆に『もっと』と思わせることだが、そのことを安室奈美恵以上に知っている人はいない」。

 そんな書き出しで紹介された記事では、10代から歌手としてのキャリアをスタートし、代表曲「CAN YOU CELEBRATE?」が20年以上にわたりヒットし続けていることや、
ヒップホップを取り入れた楽曲で音楽業界を常にリードしてきたことなどを伝えている。1992年、「スーパーモンキーズ」のメンバーとしてデビューし、その後、「安室奈美恵withスーパーモンキーズ」としてメーンボーカルを務めるようになった様子を、
女性3人組のグループ、シュープリームスからソロに転向した大御所シンガー、ダイアナ・ロスになぞらえるような表現も。

 ファッションでの大きな影響力も紹介し、安室さんをまねする女性を指した「アムラー」現象はもちろん、
シャネルやベルサーチといった高級ブランドを取り入れた着こなしや、ストリートウエアの日本での普及にも一助となったことを伝えた。

 また、安室さんの生き方についても触れ、「自分らしい人生」を大切にする中で、日本の慣習や伝統にも挑戦、道を切り開いたことを紹介。
息子や母に敬意を表して入れたタトゥーや、30歳を過ぎてもミニスカートやコルセットなどに大胆に挑戦するセクシーなファッションスタイルを紹介した。

 大物アーティスト、Jay-Zやジャスティン・ビーバー、ローリン・ヒルが一度は引退したが、カムバックした経緯と比較し「彼女の意思ははっきりしている」と指摘。40歳の誕生日に引退を表明し、
来年初めにファイナルツアーを予定しているが、「最後の曲を歌った後も、彼女が築いた伝説は長く続いていくだろう」と称賛している。

VOGUEの英文記事はこちらから。
https://www.vogue.com/article/namie-amuro-tokyo-fashion-week-muse