月刊碁学の発行人の三木正(アマ)は変わった人物らしく死活の3原色だけでなく
ヨセを13路盤で単体問題ではなくある場面から終局までを問うという形式の問題集なども出版した
ヨセはよほど弱い棋力の者でない限り、先手ヨセ→逆ヨセ→後手ヨセの順で打つという法則が正しくないことは理解してると思う
例えば6手完結の先手ヨセがあった場合、その6手の手順中のどの手数(白黒双方)でも中断がありえて他の部分のヨセとの打着順を比較しなければならない
また全局中の最後のヨセにかんしてもデタラメな記述をしたヨセ本が横行している

さらに2目以下の半目、1/3目、1/6目といったヨセではプロもしょっちゅう間違ってる
ただしこれには有効な対策がある
囲碁の算法―ヨセの研究 (AKピータース・トッパン数理科学シリーズ)  1994/11
  https://www.amazon.co.jp/dp/4810189295/
これはアマ10級と初段の著者たちがヨセの最終局面を解析した理論書だ

実際の局面でこの本に記述された理論通りに打つのは計算がやっかいで非常に難しい
これはアプローチに問題がある
ヨセの最終局面では各所のヨセの大きさと上述した先手ヨセ→逆ヨセ→後手ヨセの順問題があるが
序中盤とちがい大局観とか秘められた狙いなどというものは関係無く計算だけである
だからアマ初段の著者が記述出来たように手筋を発見する必要がない
つまり、大局観や手筋発見の要素がないためプログラミングは非常に容易である

この本のヨセ手順をプログラミング化して大量の棋譜のsgfを読み込み小ヨセ段階になったところで以下終局場目までのヨセ手順を作成したプログラムで表示する
この手順を繰り返し眺めるだけでいい
そうすると級位者でも何故その手順で打つのかはまったく理由がわからないのだがプロでも間違うヨセをほとんど考えもせず正確に打てるようになる
また前述したように6手完結の先手ヨセで4手まで打ったところで5手目を打つのは今ではない、5手目を打ったら相手に受けてもらえず手を抜かれるというような場面も理解ではなく本能的に危険察知する能力が備わってくる