趙治勲
「オレは李セドルに腹が立ってしょうがない。アルファ碁がメチャクチャ強いのは認める。でもあの打ち方は酷い。
1局目はコンピュータを馬鹿にして打ってた。15手目の受けた手は、人間同士ではあり得ない手。あの碁を見て、打ち手が李セドルだって思う人はいないよ?
最初に負けたものだから、2局目は動揺して相手を意識している、3局目は誤魔化そうとしている。
こんな素晴らしい人が、自分の打ちたいように打って強い人をみんな負かして尊敬を集めてきた男がだよ?
相手がコンピュータだから負けるのが恥だと思ったのか…。どうして自分を見失ったのか。
コンピュータに勝とうが負けようが、そんなのどうでもいいこと。あれじゃ彼と戦ってきた人たちは皆怒っているよ。
第4局だって全然ダメ。たまたま勝っただけ。第5局の79手目?あんなのノビる一手。黒81と生きるようじゃ、全然ダメとしたもの。
李セドルも人間だから仕方ないけど、ぜひリベンジして欲しい。負けても構わないから、生き様を示して欲しい。」

「週間碁2016年3月28日号」より。