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メイエンの一手の価値でいうと、黒はこの時点で15目勝っていると見ることができる。
5子取りは後手10目で折半して黒地を5目あるとして、この段階で計算でき、
10子取りは後手20目で折半して黒地は10目あるとして、この段階で計算できるからだ。

一手ずつ見れば5子取りは+5目で10子取りは+10目というのは一手の価値的に間違っていないけれど、
例の場合は次に白が10子ツグと黒は-10目。5子ツグと黒は-5目であることを計算していない。
黒10子取り→白5子ツギ=黒+10目-5目→黒+5目。最初の15目と足して+20目。
黒5子取り→白10子ツギ=黒+5目-10目→黒-5目。最初の15目と足して+10目
で10目分の差が出ている。

メイエンの錯覚は一つのヨセだけで見る場合は、
一手の価値としては出入りの半分として見るのは間違いではないのだけれど、
複数のヨセにおける手順で数字の差を出す場合、
結果における目数差は半分にはならないということ。
むしろ見合計算だけで考えてしまったため、
出入り分は倍で考えなければならないことを忘れていると見える。

絶対計算でいう形勢判断、目算で示すべきは、図の段階で「15目と見れる」部分で、
実は、手順前後など複数のヨセにおける計算はまた別ものだったりする。

とりあえず、アマが20目と10目を逆に打って10目損だと思うのは錯覚である。
というメイエンの主張は錯覚というかポカって感じ。