オグマ「……どうにも、初めて会った気がしないな」
セーバー「ジェニーがそっちの嫁さんと、俺らの話をしてたらしいからな。そのせいじゃないか?」
エフラム「セーバー殿には、セリカも世話になったと聞いている。今更かもしれんが、礼を言わせてくれ」
セーバー「ああ、そういやあのお嬢ちゃんの兄貴だったか。まさか噂の覇王に礼を言われる日が来るとはな。
     ……ところで、これ何の集まりなんだ?」
エフラム「その質問に答える前に、すまないが、こちらからいくつか聞かせてくれ」
セーバー「ん? まあ、良いけどよ」
ジャファル「少女が暴漢に襲われていたら、どうする?」
セーバー「そんなもん、とりあえず止めてから、もしも事情があるなら聞くだろ、普通に」
ライナス「少女が落石にぶつかりそうになっていたら?」
セーバー「常識的に考えて、そりゃ助けるに決まってるだろ?」
ロイド「その岩が、お前でも受け止めきれないほど大きければ?」
セーバー「あー……そいつ抱えて、上手いこと受け身取れりゃ、どうにかなるか?」
シャナン「少女が自ら危険に飛び込もうとしていたら?」
セーバー「女子供が海賊退治しようとしてたセリカお嬢ちゃん達みたいにか?
     ま、俺は傭兵だからな。報酬が支払われるなら働いてやるさ」
ディーク「その仕事が終わった後も、更に危険へ飛び込もうとしていたら?」
セーバー「1度関わった以上、見捨てんのも寝覚めが悪い。適当に付き合ってやるさ」
ヘルビンティ「お前の『適当』ってのは、『最後まで』って意味なのかよ……」
エフラム「……決まりだな」
一同『『意義なし』』
セーバー「何がだ?」
エフラム「セーバー殿。共に幼い少女を守る同志として、我々鉄血幼女守護同盟に、参加してほしい」
ヘルビンティ「俺は参加した覚えねーぞ……」
セーバー「1人、なんか言ってんだが……」
エフラム「どうにも素直になれない男でな。つい守るべき少女にも粗暴な口をきいてしまうのが欠点だ」
ヘルビンティ「誰がだ!!」
セーバー「色々大変みたいだが、女子供相手には口調を荒くしない方が良いぞ。真似しちまうかもしれんからな」
ヘルビンティ「…………ちっ……」
エフラム「やはり、間違いないな」
シャナン「少女を守る心構えは勿論、見たところ、実力も申し分ない」
セーバー「能力値に関しちゃ、延々と村人魔戦士ループしたからな……」
ジャファル「なるほど……努力したからこその力、か……」
ライナス「後でちょいと手合わせしねぇか?」
ロイド「おいズルいぞ! 俺も混ぜろ!」
ディーク「オグマと被るが、俺も何か初めて会った気がしないからな。傭兵同士、腕比べしないか?」
オグマ「面白そうだ。俺も参加しよう」

セーバー「結局、良く分かんねえが、強くなって守りたい奴を守る集団、ってことで良いのか?」
エフラム「その理解で構わない」
セーバー「そういうことなら、腕を磨ける機会と思って、参加させてもらうか」
エフラム「感謝する、セーバー殿。ああ、それと」
セーバー「どうしたよ?」
エフラム「俺とも、手合わせお願いする」
セーバー「……似た者同士の集まりだな、ここは」