クライネ「はい、伊達巻できたわよ」
バアトル「おお、見事な物だな」
クライネ「ウチの組織、表向は孤児院だからね。これくらいどうって事ないわよ」
カアラ「成る程な…あと少しで出来上がる、そうしたらみんなで年越し蕎麦を食べよう」

キャス「…なんでアイツが当たり前の様にウチで母さん達とおせちつくってるの?」
フィル「何でもご家族が全員夫婦や仕事場で年を越すから一人で暇してとの事で、せっかくなので招待したのでござる」
キャス「…まあ役には立ってるみたいだし、母さん達がOKだしたなら私が言う事はないけどさ」
フィル(おお、何故だかクライネ殿を敵視していたキャスが…叔父上とくっつけて心に余裕ができたので御座ろうか)
フィル「…それにクライネ殿のの様な絶世の美女がこんな日に一人きりだなんておかしいでござるからな。今のクライネ殿なら多勢に攻められようが簡単に斬り捨てられるでござろうが、用心に越した事は無いでござる」
キャス「…ああ、そーいやクリスマスの夜、ウチに剣忘れてったせいでチンピラに囲まれてピンチになったんだっけ」
フィル「…嫌な事思い出させないで欲しいでござる。うう、成行とは言え、クライネ殿がいゔにどこぞの馬の骨と一時を過ごしたなどと…」
キャス「ウチらへのプレゼントを買ってだんだからしょうがないって………ってゆーかフィル姉、もしかしてそのどっかの男に嫉妬してんの?」
フィル「し、嫉妬でござるか?!い、いや、確かにモヤモヤする物はあるでござるが、拙者ノンケでござるよ!?どういう事でござるか!?」
キャス「いやフィル姉の感覚なんだから知らんて」
キャス(あ、でも前にリリーナの奴がこんな事を…)
リリーナ『いーいララム、独占欲も女王への道の第一歩よ。例えどんな種類でも、誰かに強い想いを抱く事こそが、女王系統の大きな愛を持てる様になる始まりなのよ』
キャス(なんて……そーいやフィル姉、結局今年もさっぱり夢への進展なかったなぁ)
カレル「おーい二人とも、蕎麦が出来たから運んでくれるかい?」
フィル「はーいでござる」タッタッタ
キャス(妹のあたしばっかり幸せなのもすわりわるいしね……よし)「ねーえカレルさん」
カレル「ん、なんだい?」
キャス「あたし、どーしてもやりたい事があるんだけど、いっしょにやってくれる?」
カレル「勿論さ、それが正しい事ならばね」
キャス「なら何にも問題ないね、姉妹愛は絶対正義だからね!!」