患者さんの脳について調べた研究では、脳の萎縮がみられること、前頭葉や側頭葉という部位が小さいこと、海馬や扁桃体という部位がとくに左側で小さいこと、前頭葉の機能が低下していることなどが報告されていますが、
これらが発症にどのように関与しているのかについてはまだわかっていません。
また、お腹の中にいるとき(胎児期)のウイルス感染や栄養不良、出生時の無酸素状態などで脳の機能的な障害が生じ、成長期の神経系の発達や成熟に影響を与えてしまった場合に、発症の原因になるのではないかと考えられています。
したがって、これら妊娠期や周産期の障害があったからといって発症するわけではなく、危険因子の1つにすぎません。