【ニジマス】
イージーに釣れる魚のイメージだが実は優柔不断で食わせるまでルアーをできるだけ長く見せつける必要がある。しかも連続トゥイッチのようなイレギュラーアクションがあまり好きではない。タダ巻きやドリフトといった一定したアクションが好物。

厳密には一定したアクションの中に時々イレギュラーが入ると喜ぶのだが連続するとイマイチ反応が悪い。放流されたてのものは淵などトロ場に集まりがちだが、野生化するとヤマメでは定位出来ないような激流に付いたりもする。

ヤマメと比べて(イワナ程ではないが)底石などに定位する事を好み、捕食射程範囲も狭い。

ヤマメとは逆にミノーよりもスプーンを好むため主力はそれのドリフトやタダ巻き。イレギュラーアクションが必要なくスローに浮き上がりを抑えたい理由からBUXなどのフロントヘビー型が極めて有効。

そこにミノーのタダ巻きやドリフト、ダウンストリーム(サスペンド釣法)でフォローを入れる。スピナーのタダ巻きも有効。本流に近い場所ならバイブレーションもいいだろう。

巨体に似合わず虫を好むためヒゲナガなど羽虫に狂うと非常に釣りづらくなる。手段としてカゲロウを模したサブリームなどの特殊なルアーを使ったりメバル用の飛ばしウキにフライをつけるなどがある。

春先は春先で川虫に偏執するため黒や茶の極小スプーンにしか反応しなかったりするので、ニンフのキャロライナリグを用いるのもいいだろう。どちらにせよスローと一定したアクションがキモである。

放流量が多いためヤマメより簡単に釣れるイメージがあるが、性質上スローな展開での釣りを強いられがちで突き詰めるとヤマメより面倒臭い魚である。特に川幅の広い場所(生息密度の薄い場所)で野生化したニジマスを居場所を探しながら釣る場合は地獄である。