【釣り種目低能番付】

   横綱≪ワカサギ釣り≫
下手な鉄砲数撃ちゃ当たる式多本バリ仕掛けに電動リール。しかもエサとなりゃあ
低能を通り越して哀れでもある。魚のサイズに対して、ココまでやるか的なオーバ
ーパワーな道具立ては、ワカサギ釣り師の臆病さを象徴しており、実際ワカサギフ
ァンに包茎が多いことは周知の事実である。

   大関≪サビキ≫
多本バリの卑怯さもさることながら、コマセで狂乱状態になった魚にハリを誤食さ
せるってところが非常に卑怯である。それでも、ワカサギに横綱の座を譲ることに
なったのは、擬餌針を使ってるという部分に、若干ではあるが弁護の余地を見出せ
たからである。

   関脇≪海上釣堀の釣り≫
料金の2万円は、決して高い金額ではない。最近、橋の下や公園などに生息域を広
げつつある、リストラヘボリーマンでなければ充分に支払うことができるであろう。
しかし問題は釣った魚の扱いだ。薬品まみれの養殖ハマチやマダイなんかを、誇ら
しげに持ち帰ったのはいいが、そんなに誰が食べるのか。結局は丸ごと一匹をゴミ収
集車が食べることになってしまうのである。そして学習能力のない釣堀オタクは、次
の週末も、また同じ過ちを繰り返すのであった。

   小結≪カレイの投げ釣り≫
複数の竿にエサを付け、遠近投げ分けて微妙なアタリを待つ。これが建て前だが、
季節は冬。そう、吹き付ける季節風が微妙なアタリをすべて消し去ってゆく。そ
のため、定期点検で魚を確認する、言わばタコツボ漁のような釣法になってしま
っており、そこにはテクニカルな要素など微塵も無い。