次に、@とAのどちらの影響が強いかという問題が残る。
これには、Aの方が非常に強く影響していると考える。

@は実質的に見て、H27年1回のリサーチ平均に対して、0.6%の上乗せ効果を有していた。

Aは、tacの過去リサーチがないため、ここだけは仮定で進める。
今回のリサーチ結果より、各層の平均は次の通り。
65.0%以上(平均69.55%)、58.0〜64.9%(平均61.18%)、58.0%未満(平均43.53%)
H27年1回も、各層の平均を上記の通りと仮定する。
仮にH27年1回と比べて、今回の構成割合が、65.0%以上(1%増加)、58.0〜64.9%(2%増加)、58.0%未満(3%減少)だったとする。
ちょっとわかりにくいので、簡単に言うと、H27年のリサーチ提出者が100人だとすると、
今回は、65.0%以上が1人増えて、58.0〜64.9%が2人増えて、58.0%未満が3人減った、ということだ。
これにより、今回のリサーチ平均には、(69.55%×1人+61.18%×2人−43.53%×3人)÷100人=0.6132%の上乗せがあったと言える。
つまり、リサーチ協力者層の構成割合のわずかな変化で、リサーチ平均に及ぼす影響はとんでもない、ということだ。

以上を総合すると、H27年1回に比べて、今回試験の方が難しかったのは間違いないと言える。
H27年1回の本試験分布を今回の受験者数に補正すると(×0.91)
65%:404人、64%:483人、63%:553人、62%:624人、61%:720人、60%:803人
となる。
Aの影響により、今回試験の方が1%難しかったとすると、62%で550人あたりが本命ボーダーと思われる。