「プレベテさんは、ベテ界の情報交換に忙しいの。昼はベテ会食、
一時間ごとの喫煙ベテラン総会、答練後には答練審議会など、
多忙を極めているわ。だから、プレべテさんの空席率が高くても、
文句を言ってはいけないのは暗黙のルールなの。」

「へ、へえ。要人は大変だ!(絶対に関わらないようにしよ)」

「え、でも意外といい人だったよ??私の服装、いつも褒めてくれるの♪今度ご飯連れてってくれるって♪」

「やめとけよ…」
それだけ言った俺は、内心穏やかではなかった。
いくら純子が単純で、すでに俺の女じゃないにしても、
訳の分からん無職ベテに取り入られるのは、気分のいいものではない。
(プレベテか…要注意だな。いざとなったら、蟹挟みからの変則膝十時で悶絶させてやるぜ)

既に若干疲れながらも、俺は右後ろ隅の席に視線を向けてみる。



続く