中間管理職がヤバい!死亡率急増と身代わり残業
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00118/00028/

いずれにせよ、“日本株式会社”の歴史は「管理職の命」と
引きかえに発展してきたと言っても過言ではない。

 1970年代後半に中小企業の管理職層で心筋梗塞発症が
急増した「過労死=KAROSHI」も、まさにそれだった。

やがて1990年代に入ると精神的なストレスでうつ病などの
精神障害に陥った末の自殺である「過労自殺」が急増する。

会社を生かすために、管理職の生きる力が奪われていったのだ。

昭和後期から平成初期ににかけての管理職の痛ましい実態は
統計的な分析からも確かめられている。

北里大学公衆衛生学部の和田耕治氏らの研究グループが、
30〜59歳の男性の死因および死亡前に就いていた職業のデータなどを、
1980年から2005年まで縦断的に解析したところ、
管理職の自殺率は1980年から2005年の25年間で、
271%も激増し、管理職の死亡率が5年で7割も増加。さらに、
心筋梗塞や脳卒中で亡くなる人は他の職種で漸減していたのに、
管理職と専門職では70%も増加していたのである。

また、この調査では30〜59歳の日本人男性の人口に占める
管理職の割合も調べているのだが、1980〜2005年の25年間で、
8.2%だったのが3.2%と半分未満に減少していることもわかった。

つまり、もともと少ない人数が「残業」でこなしていた業務を、
さらに少ない人数でやる羽目になり、そこに「生産性向上」
という銃弾が飛び交う時代に突入したのである。