「ミクロ経済学を基礎としたマクロ経済学」のG・マンキューの教科書にも出ている話で、何のことはない、マネタリーベースと経済成長との間の「一定の関係」というのは、必ずしも堅固なものでないどころか、経済の変動期にはまったく信用ができないものとなるのだ。

 ということは、ハイパワード・マネーに注目することで

【マネタリーサプライを増やすとかいっていた日本のインフレターゲット派は、まったく馬鹿げたことをやっただけでなく、インタゲ説の元祖であるクルーグマンをも裏切っていた】

(彼は、1998年の論文でこの2つの関係はあやしいので、ひっくり返し版(inverted つまりインフレ退治ではなくデフレ退治の)インタゲをやるしかないと書いていたのである)。