>今や有名になった1983年のスピーチで、イギリスのマーガレット・サッチャー首相はこう宣言した。「国家には国民が自ら稼ぐ以外に収入源はない。国家が支出を増やそうと思えば、国民の貯蓄から借りるか、課税を増やすしかない」。

M・サッチャーが経済学をどれくらい分かっていたか?については私も疑問だったんですが、ただ、当為のイギリスのスタグフレーションに対しては、サッチャーの規制緩和政策は有効であった。たとえまぐれ当たりであったにしても有効ではあったという事でしょう。

60年代、70年代の米英のスタグフレーションの原因は、現代では賃金の上方硬直性、つまり賃金が高止まりしてしまっていたことだと、そう言われており、ではなぜ高止まりしてしまったのか?
政府の過剰な労働者保護政策が原因だったわけです。

つまり、当時の米英のスタグフレーションは、経済問題ではなく政治問題だったんですよ。

サッチャーはハイエクの「隷従への道」を、自分の政治的確信である、と言っていたそうですが、私はその本を読んでいせんけど、察するに、イギリス保守主義的な自由主義を語っているものだと推察されます。

それは、少なくとも当時の英国にとってはぴったりの政策だったという事でしょうね。