私がMMTに対して比較的に好意的である理由は、統合政府→政府通貨という視点から見れば国債なんていらないじゃん、ってところは私も同感なんですが、貨幣国定説とかスペンディングファーストなんて仮説については、全く同意できません。

スペンディングファーストですけど、歴史的な順序としては、民間経済が勝手に流通させていた通貨を政府が徴税し始めて、次にその発行権を政府が独占したというのが、通貨による徴税や、政府の通貨発行の始まりだったはずで、少なくとも、歴史的にはスペンディングファーストなどまったくなかったんですよ。

じっさい、ジンバブエのように国定通貨を発行しても全く流通せずに、けっきょく米ドルばかりが流通している国だってあるわけです。
ジンバブエ政府は、いったい、どんな米ドルによるスペンディングファーストを行ったのでしょうか?

そんなことを無視しても、MMTには統合政府や政府通貨という至極もっともな点もあるのですから、どうか、そっちの方を頑張ってほしいと思うんですけどね。