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>こういう症状が起こる心理的メカニズムは、その人が今の自分を自分と認められない、という状況に追い込まれていることです。
>患者さんに「あなたは自分のことをどう思っていますか?」と聞いてみると、大抵「今の自分は嫌いだ」という答えが返ってきます。


離人症とはどんな病気ですか?

生き生きとした実感がない。例えば、風景をみていても、なにかカーテンがかかっているような感じがする。
聞こえてくる音も何か遠くで聞こえているような感じがする。あるいは、味や臭いがわからない等、いずれにせよ、ありありとした感覚がなくなっていると訴える患者さんがいます。
こういう症状を離人症状といいます。

こういう症状が起こる心理的メカニズムは、その人が今の自分を自分と認められない、という状況に追い込まれていることです。
つまりこの自分は本当の自分ではない。
だからこの自分では生き生きと世界を感じられない。
もしこの自分で生き生きと感じられたら、その感じている自分を自分であると認めなくてはならないから。
これが離人症の心理的メカニズムです。

こういう場合患者さんに「あなたは自分のことをどう思っていますか?」と聞いてみると、大抵「今の自分は嫌いだ」という答えが返ってきます。
この離人という症状は神経症レベルで起こることが多いのですが、人格障害レベル、うつ病、統合失調症でもおこります。
最も中心になるのは神経症レベルですが(その場合は離人神経症といいます)、最近では神経症レベルのものは少し減少し、人格障害レベル、うつ病レベルのものが増加しているように思われます。