日銀の保有国債残高が減少、異次元緩和導入後初めて−9月末

日本銀行が保有する長期国債が異次元緩和開始以来、初めて減少した。

  6日公表された簿価ベースの「営業毎旬報告」によると、日銀が9月末で保有する長期国債は
404.2兆円と8月末(404.9兆円)から減少した。3日公表された時価ベースでの「日銀が保有する国債の
銘柄別残高」でも、9月末は394.3兆円と8月末(394.5兆円)から減少。いずれも黒田東彦総裁が2
013年4月に量的・質的金融緩和を導入してから初めての減少となった。


  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊シニア債券ストラテジストは5日付リポートで、日銀
は「国債買い入れの限界到来時期を先伸ばしする狙いもあって、『買入額を減らせるときには減らす』
動きを続けている」と指摘。残高減少は「4年半続いてきた『量』的政策の大きな節目と位置付けるべ
きであろう」としている。