いつもは通らない出先の住宅街の経路で帰ってみたら、客のいない蕎麦屋のおかみさんがテーブル席のイスに座って調理場の奥の主人と話し込んでいた。とんかつ屋の主は、窓辺の席に座り、通り過ぎる人も目に入らないかのように何かに悩んでいるようだった。