「増補・性と呪殺の密教」 正木晃
170位/722作品。日本語小説。
名著。チベット仏教に極めて詳しい。オウム真理教の裁判に識者として関わった仏教関係者による仏教解説本である。
ぼくが殺しを極めて悟りに至る「外道密教」、
性行為を極めて悟りに至る「左道密教」と呼んでいるものを包括して記述してある。
顕教、密教。雑密、純密。古訳、新訳。などの用語が格好いい。
九尾の狐とはダキニのことであり、ダキニについてはいまだよくわからないが、被差別階級の美女を指すらしい。
ダキニを妻として性行為を行う「無上のヨーガ」によって悟るのがチベット密教の一派であるという。
仏教の参考文献が豊富で助かる。