高橋洋一は、消費増税を行わずに、景気を拡大する事で税収増を齎しプライマリーバランス黒字化まであと一歩のところまで来た、と言っているわけで、
その後のプランとして高橋は次のように語っている。

プライマリーバランスが一応黒字化した後は、その黒字をどんどん拡大させる必要はなく、税収増の分だけ並行して歳出増すれば良い。
そのようにすればプライマリーバランスを傷めずに持続成長を確固たるものにできる。

これは要約すると、プライマリーバランスが取れている事が大切で、借金の絶対量を減らす必要はない、と言っているわけ。これは昔から全く変わってない。

そもそもプライマリーバランスと言う概念が政治のイシューになったのは、竹中平蔵が政権内部に入ってからの話である。
そしてその意味は、国債の発行残高を減らしていかなければ財政健全化とはならないと言った縮小均衡の理論が大半を占めていた状況に対するカウンターとして用いられた概念である。

つまり、国債発行残高は別に減らさなくても良い。
歳出と歳入のバランスが取れてさえいれば、未来永劫国債発行残高は増え続けても構わない、と言ったものであった。

小泉竹中路線が後1年継続したらプライマリーバランスの黒字化は達成され、その後は同じ政策の継続により、歳入増に比例して歳出も同じような拡大する、拡大均衡路線へと移行する予定であった事は、声を大にして言って起きたい歴史のifである。