トランプのアフガニスタン政策は、タリバン、中国どちらが狙いか?  F. William Engdahl
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実際、ワシントンが、アフガニスタンとパキスタン両国で行っていることは、
カーブルに機能する政府を復活させたり、1980年代、アメリカが支援したアフガニスタンでの対ソ連軍アルカイダ戦争中、
金のかかる十年戦争で訓練し、武器を与えたムジャヒディン傭兵を利用したCIAのサイクロン作戦で、
かつてアメリカの緊密な同盟国だったパキスタンを安定化させたりすることとはほとんど無関係だ。

本当の狙いは地政学的なもので、一部ロシアとも協力し、アフガニスタンを安定化し、
アフガニスタンを、パキスタンとともに、
流れを一変させる一帯一路構想、複数の国家が関与する中国の数兆ドルの鉄道と
深水港インフラ・ネットワークに加えようとしている中国の増大する影響力を直接狙ったものだ。
経済的理由と、中国の新疆自治区アフガニスタンで、タリバンに訓練される中国のウイグル・イスラム教徒テロ集団を支配する狙いで、
中国はアフガニスタンを、BRIの中国-パキスタン回廊部分に引き込むのに熱心だ。

中国、アフガニスタンを一帯一路構想に招待

実際、ワシントンがアフガニスタンにおける本当の民主主義構築に決して本気だったことはない。
そうではなく、ワシントンの優先事項は、ユーラシアの奥深くに、
中国とロシアを狙う事が可能なNATO基地を構築することだ。
もう一つの利点は、タリバンや他の連中に世界最大のアヘン栽培を許し、
マナス空軍基地からアメリカ軍航空機により、ヘロインを輸出し、ロシアや中央アジアにおいて、
深刻な中毒問題を引き起こすことだ。

アメリカがアフガニスタンに対する関心を再び高めたのは、
特に2014年アメリカ軍撤退後の、中国のイスラム教新疆自治区国境近くの過激イスラム・テロの温床縮小に
経済発展を活用する中国によるアフガニスタン安定化の取り組み強化と符号する。