木内前日銀委員:国債買い入れは「来年中ごろに限界に達する可能性」
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-08-04/OU56G96JTSE901

日本銀行審議委員を5年間務めた木内登英氏は先月の退任後、初めてインタビューに応じ、
日銀が現在のペースで長期国債を買い続けた場合、来年中ごろに限界に達する可能性がある、との見方を示した。
  野村総合研究所のエグゼクティブ・エコノミストに就任した木内氏は4日、ブルームバーグテレビジョンに出演し、
「日銀は永久に長期国債を買い続けることはできない」と指摘。
国債保有残高の増加ペースは約20兆円縮小したが、この程度では「不十分」だとし、「来年中ごろに限界に達する可能性がある」と述べた。
  木内氏の任期中最後となった7月20日の金融政策決定会合で、日銀は長期国債買い入れのめど(保有残高の年間増加額)「約80兆円」を維持した。
しかし、黒田東彦総裁は5月の国会答弁で60兆円前後になっていることを明らかにしていた。

  日銀が買い入れを続けるには民間金融機関が保有長期国債を売らなければならないが、「全て放出するとは考えにくいため、
買い入れの限界が近づいている」と述べ、日銀は買い入れ額をさらに減額せざるを得なくなるとみる。
仮に長期金利に上昇圧力が加われば、目標の0%を維持するため買い入れ額を増やさなければならなくなり、
「限界は来年中ごろより早くなるかもしれない」と語った。