そうしたら、その結末は、悲惨だった。ソビエト・ロシアは、反対派狩りの、政治弾圧と、
粛清(しゅくせい。リクイデイション)の嵐と、シベリア流刑の 収容所群島 になってしまった。
それが、1991年のソビエト崩壊まで続いた。ロシア人に取っては74年間の地獄だった。

 理想が、牢獄と地獄になった のだ。中国が、遅れてこのことを真似した。そして、中国でも、
同じ巨大な悲劇が起きた。人類の理想社会を目指す、壮大な実験は、こっちでも悲惨な結末を
迎えた。大量の人間が、殺されるか餓死した。

 毛沢東の大躍進(だいやくしん)運動(1958年―62年。2300万人が餓死 )と、そのあと
の文化大革命(1966−76年の10年 )で、合計、一億人ぐらいが、政治弾圧で、殺されたり、
自殺したりして、餓死した農民たち死体が、中国全土に転がった。つい40年前までのことだ。

 今の北朝鮮も、支配層は、自分たちでは、理想の社会の建設で、「地上の楽園」なのだと、
信じ込んでいる。まるで土人の王国だ。はやく、この一番遅れて、まだ、共産主義宗教に
狂っている体制を打ち壊して、2000万人いる民衆を救い出さなければいけない。800万
人ぐらいは、すでに餓死したようだ。

→副島さん、西部邁が多摩川に放り込まれたからって、急に怖くなって反共を気取るのは
  辞めたほうが良いと思います。お前は、「北朝鮮の生活はそんなに悪くないらしいから、
  見に行きたい」と編集にゴネてただろ。