インド・モディ氏圧勝で最大の敗者となる中国
2014年5月18日 Forbes.com

インドの選挙管理委員会は、5週間にわたって繰り広げられたインド下院の総選挙で、
野党のインド人民党(BJP)が圧倒的勝利を収めたと発表した。
一方、1947年の独立以来、世界最大級の人口を抱えるインドの民主主義体制を牛耳ってきた国民会議派は、
歴史的惨敗を喫し、獲得議席数はわずか44議席にとどまった。

より広い視点で見ると、最大の敗者となったのはガンジー氏ではなく、北京の中国政府である。
この先数年、海外からの直接投資は中国ではなく、インドに向かうことは間違いないからだ。
海外からの資金を必要とする中国経済は、最悪の時期に直接投資の流れの変化を迎えることになる。

本来、21世紀は中国の世紀になるはずだったが、最近ではこの掛け声はあまり聞かれなくなってしまった。
中国躍進の原動力となった経済はいまや息切れ気味で、歴史的な破綻をきたす寸前に来ている。

中国にとってモディ氏の登場は、長期的に見て最悪の事態となる公算が大きい。
中国経済が低迷するいま、モディ氏は自らが直接手を下すことなく、中国を窮地に追い込もうとしている。
じきにカネが音を立てて流れ始めるだろうが、その流れはもはや中国ではなく、インドへ向かうことになる。

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK2800V_Y4A520C1000000/?dg=1