この状況に対して厚労省は
「リポソーム等を形成させることにより、従来の化粧品の範囲を超えて、効能効果が期待できるものについては、 医薬品又は医薬部外品として申請すること。 」
という通知で業界の過度な宣伝合戦をけん制。

化粧品は化粧品としての仕事に専念しろ。医薬品研究で使われている用語をまぎらわしい表現で利用するなんてダメだぞ。
「リポソーム」という文字を化粧品の宣伝に利用するなら
まずは「リポソームを使ってますが、化粧品に定められた役割を超えた化粧品は作ってないです」という証明をしろと、
条件をつけてきた。
これってつまり、角質より下へは浸透しませんと証明するってことです。

「リポソーム=皮膚浸透」という間違っているけど消費者に浸透しきったイメージの自己否定です。
これはたまらんということでそれ以降、業界では急速に「リポソーム」という文字を使うことはなくなりましたが、
消費者に刷り込み済みの「リポソーム=皮膚浸透」という素敵な妄想をどうにか宣伝に使いたいということで
「リポソーム」に代わり「ナノカプセル」とか「ナノソーム」とかっていうよくわかんない造語が登場してます。