「神は死んだ」
ニーチェの言葉で最も有名と言えるのが「神は死んだ」です。「神は死んだ」は、
従来のキリスト教は信ずるに値しないという意味でもあり、そもそもキリストのような絶対的な視点は存在しない、と訴えています。

当時のヨーロッパではすべての価値観の根底にキリスト教への信仰心があり、「どう生きるべきか」という人生観もキリストの
教えの上に成り立っていました。そこへニーチェは「神は死んだ」という衝撃的な言葉を使い、固定概念への疑問を投げかけたのです。

「超人」
「神は死んだ」と並ぶ名言に「超人」があります。簡単に説明すると人間の理想的典型であり、「キリスト教的神にかわって人類を支配するような存在」を指します。

ニーチェは大前提として、人間は弱い存在だからこそ、その弱さや不安をごまかすためにキリスト教や哲学に頼るとしています。しかしそれでは人として幸せに生きることはできないとし、「超人」であることの必要性を強調しています。

自分の価値を自分の中に見いだし、自らの確立した意思で行動する「超人」であるこそが、人が目指すべきところだと説いたのです。