昭和63年の夏
俺は車の教習所に通っていた
今日は学科の授業一時間だけ
少し早めに着いたので併設の喫茶店でコーヒーを飲みながら「昼から大学に行こうか、パチンコに行こうか」ぼんやり考えていた
すると「ココいいですか?」と30過ぎの女がテーブルの前の席に座って来た
(他にも席空いてるじゃないか)素直にそう思った
初対面の異性…人見知りの人間にとってこれほど辛いモノはない
俺は学科のテキストに目を落としひたすら「話しかけて来るなオーラ」を出してその場を切り抜けた


あの女は一体なんだったのだろうか?特に美人でもブスでもないどこにでもいる主婦って感じの女は…

平成最後の夏
今でも思い出す