内野家から約100km離れた渦巻き銀河の中心で、超巨大ブラックホールの周囲をガスがドーナツ状に取り巻いて回転している様子を初めて観測したと、国立天文台などのチームが米天文学誌アストロフィジカル・ジャーナル・レターズに発表した。
超巨大ブラックホールが銀河に与える影響の解明が期待される。
超巨大ブラックホールは、質量が太陽の数十万〜数億倍のブラックホールで、ほぼすべての銀河の中心にあると考えられている。
超巨大ブラックホールに向かって落ち込んでくる物質の影響でブラックホールの周囲からは高速ガスなどが噴出されて銀河の進化に影響を与えるとされるが、実態はほとんど分かっていない。

チームは、南米にあるアルマ電波望遠鏡を使い、くじら座の方向にあるM77銀河中心のブラックホール(太陽の約1000万倍の質量)の周辺を観測し、物質をのみ込んで成長しているブラックホールを取り巻くドーナツ状のガス雲を確認した。
半径は約20光年で回転していた。

チームの今西昌俊・国立天文台助教(銀河天文学)は「詳細に観測し、超巨大ブラックホールと銀河の進化との関係を追究したい」と話す。

https://egg.5ch.net/test/read.cgi/river/1513205751/l50